
LOS ANGELS市街地から南西に約41マイル(約65km)離れたANAHEIM、そのANAHEIMにあるディズニーランド入り口の前方に位置する、ヒルトンホテルに隣接したコンベイションホールにて第42回を迎えるAHRMM(Association for Healthcare Resource & Materials Management)に参加した。この時期は一年で最も暑く、この日も朝からかなりの暑さであったが、日本の気候と違い、湿度が高くないため暑いといってもカラッとした印象を与えるものであった。
AHRMMはAHA(American Hospital Association)の下部組織として存在し、主にmaterials management(日本で言うところの物品管理システム等の医薬材料管理についてのこと)についての事を中心とした展示会である。展示している企業は大小併せて196社であった。その内容は、物品管理システムを中心とした物品供給・管理の為のシステムハードやソフトから医療機器等のアリバイ管理システム、中央滅菌部門における洗浄機、等にわたる展示であった。
アメリカにおける物品管理システム事情は、Owens&Minorに代表されるサプライチェ−ンマネジメントのシステムが形成されてから早や5、6年が経過している。そのサプライチェーンマネジメントシステムの導入と同時に院内における物品管理の手法も電子キャビネット等の管理システムツールの活用や、手術・処置キットの医薬材料の活用がごく当たり前のようになって来ている感がした。過去2001年にCOLORADOで開催されたAHRMMに参加した時と比べ、展示内容は4年を経過した現在とではあまり変化を感じなかった。これを成熟と捉えるか、停滞と捉えるかは性急な判断かもしれないが、現段階においては現在のシステムを発展させた、「次世代の管理システム」が見えてきているかと言うと、そうとは言い難い。事実、サプライチェーンマネジメントシステムに関して、先頭を走っている感があるのは、Omnicell社やCardinal Health社であり、それらに追随する会社やシステムが存在したかと問われれば、答えは「NO」と言わざる得ないのが感想である。
アメリカにおけるこれらのシステムをそっくりそのまま日本市場へ持ち込めるかと言えば、決してそうではないため、現在のアメリカの事情においては参考・勉強程度で十分ではないかと思われる。むしろ電子カルテのシステム導入においては、日本の方が進んでいるため、その電子カルテシステムを中心にこれらのアメリカにおけるシステムが活用可能か否かを検討する方が妥当ではなかろうか?
また、今回のAHRMMは日本におけるモダンホスピタルショウやホスペックスと同様に、展示以外に様々なレセプションが開催されており、展示よりもむしろレセプションの方に力点が置かれているようにも感じた。受付け、セキュリティは全てボランティア(初老の女性がほとんど!)で賄われており、アメリカらしさを垣間見れた。その受付時に必要書類に必要な内容(氏名、会社名、会社所在地、e-mailアドレスなど)を記入し、その記入内容を元に入館に必要なパス(IDカード)を作成してもらう。展示会場の各ブースにて説明を受け、カタログ等の資料送付を希望する場合は、そのパス(IDカード)を提示し、スキャンニングすれば、登録された住所や氏名が確認でき、企業側より送付が行えるという仕組みである。単純にこれは便利だなと思う反面、日本ではどうかな?とも頭をよぎる。
展示会場を廻る中で、前回(2001年)はアジア系の見学者を展示会場のなかで出会ったが、今回はアジア系の見学者は一人も見なかった。偶然なのかどうかはわからないが、これもある意味、興味深い。このようなシステムに関心がなくなったのか?母国においては不必要であると感じているのか?事実、現在のところヨーロッパ圏・アジア圏においては、ここまでのシステムが普及しているとは言い難い点が、見学者への参加へも影響しているような気がした。
今回は、さほど興味をそそる展示を見ることはできなかったが、次年度以降のこの分野の進化に期待したいと思う。因みに2006年のAHRMMはORLANDにて開催される予定である。


